第6回公演「死霊会社員」 of 演劇レーベルBo-tanz舞台記録ページ

作・関根和夫 演出・矢作勝義

出演:高橋彰規・川上琢史・花田智・鈴木サエ子・関根和夫、
   種滋比古・星野覚・太田裕美子

日程:1993年11月12日〜14日

会場:学芸大学 千本桜ホール

当日パンフレットより演出家からのメッセージ

今回の公演は、脚本が前回とは変わり関根和夫。演出は前回と同じく矢作勝義です。前回とは多少趣の違う作品に仕上がっています。さて、今回はサラリーマンの世界の問題をとらえていきます。バブル絶頂の時期、日本のサラリーマンの多くは、死に物狂いで働いていたのではないでしょうか。しかし、現在は不況の嵐が吹き荒れています。ベースアップは低く、ボーナスはカットと厳しい状況であります。ですが、こんな状況だからこそ、再び人間本意の生活が取り戻すことが出来るのではないでしょうか。なんといっても、残業をやりたくても仕事はないし、接待の席も減っている等々。しかし、本来の姿に戻ってきているのではないでしょうか。家庭を大事にし、家族を一番に考える、当然、仕事だってきちっとやるのです。いい加減なことをしていては何にもならないのです。とはいうものの、演劇関係者にとっては非常に厳しい状況ではないでしょうか。アルバイトで生活している人間にとって時給は上がらない、仕事も少ないという現実が、また劇団としてはスボンサーが集まらないという現実が目の前に存在します。こんな状況だからこそ、自分達が何を見て、何を感じて、何をしていくのかということを、じっくりと腰を落ち着けて考えるのに絶好の時期なのではないかと思います。なんだか理屈っぼくなってしまいましたが、最後までお楽しみください。間もなく開演です。

あらすじ

 世界に冠たる超一流企業といわれる「日本産業珠式会社」、そこの入社試験を受けに行った主人公・草場影郎は、社長自らの面接により採用となった。しかし、彼を待っていたのは、想像とはかけ離れた古くさい社風、しがらみいっぱいの世界だった。事前研修は、ふんどし一丁にハチマキしめて清き流れに身を沈める「みそぎ」。入社したら、日に三度も軍歌のような社歌を歌わされ、奉仕残業の嵐。たまの休みも、社内旅行に潰される。それでも革場は、社員を一色に染め抜こうとする、悪しき集団主義に、ささやかな抵抗を企てる。しかし、あっという間にイジメの標的とされる。そんな時、突発的な事件も起こり、過剰なノルマをおしつけられて過労死してしまう。ところが、彼の葬式の翌日から、深夜、職場に怪しい人影が出没し、草場のやり残した仕事が何時の間にやら終わっている・・・という奇妙な事件が起きる。誰だ!仕事をしたのは?CIAの陰謀か、異常気象の悪戯か、それとも、過労死した革場の死霊の仕業なのか?謎が謎呼ぶ「死霊会社員」間もなく開演。乞う、ご期待!
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チラシ表画像チラシ表

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